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天翔る鳥の船

Posted by ミツコ (MITSUKO) on 10.2010 2 comments 0 trackback

The Center

If set straight in the center
your dwelling-place shall be,

Then you see at a glance
the whole periphery.

Book Two (24)
Angelus Silesius: The Cherubinic Wanderer
(Classics of Western Spirituality)



  中心点にすべてを見る

  ものごとの核心を
  見ようと生きてきた人は

  回り道にあるものを
  一目で見抜いてしまう

   シレジウス瞑想詩集〈上〉
   (岩波文庫)

         
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天翔る鳥の船



手のひらに 
十字を書きしるし
名を唱えると 

わたしは 
船を呼びだした


目を見ひらくように 
空(くう)を見あげ
意識を立ち昇らせてゆくと

両こめかみに ひらいた
大きな穴からは
聴覚が拡がり

波動と振動からなる
思考場の広大な海で 

わたしは ふたたび 
宇宙と ひとつになった



やがて厚い靄(もや)から
姿をあらわしたのは

堅固な楠でつくられた
天翔る鳥の船だった


今は 想い一つで
船上の人となる


ほろほろと 
わたしの魂が
ふるえていた

宇宙の原音の響きに
呼応し 共鳴し
わたしの魂が
ふるえていた

 

手のひらの先には
ブロンズ・エメラルドに
体躯をふるわせるハチドリたちが
集まってきており


ひとときも羽を休めず
宙に静止する 彼らの体が
手のひらに触れるたびに
やわらかな羽毛の感触が
わたしをつつんだ



空を舞う
宝石のような
彼らの姿と 

荘重な羽音に
吸い込まれ

遠い記憶の彼方へと 
たどりつく




自らが選び
味わい 感じ尽した
感情という名の
温かな錘(おもり)は


今 ここで
感じ切ったなら


心おだやかに手放し 
紐ほどいてゆけばよい



世俗の感情にまみれ
疲れ果て

心くだけてしまいそうに
なったなら


ハチドリの羽のように
目には見えないまでに 

己の魂 ふるえる
速さを増していき
突き抜け 
昇りつめてしまえばいい




天翔る鳥の船は
振動を増し 海面を離れ
宙(そら)に還りゆく




ひとは
この刹那 抱きしめ

感じ尽くせば
それでよい



内に生じた感情をもって

こんなに 苦しいのだからと
こんなに 悔しいのだからと
こんなに やりきれないのだからと

他者に想いをぶつけ
しゃかりきに なって
何かを為そうとする必要はないのだ




どこにも やり場がない 
哀しみも虚しさも
ふつふつと満ち満ちてくる 怒りも
一瞬の苛立ちも


胸踊らせる はちきれるような
喜びや感動 涙さえも



今 ここに

味わい
感じ尽くし 
堪能し
感じきり

手放し 還せばいいのだ 



すべてのものは
循環しているのだから


それ以上でも
それ以下でもない



すべての感情は
雷のように 
わたしのからだを突き抜け
解き放たれていった



そのために
わたしは この世界に
降り立ったのだった





MITSUKO




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Category : Emotion (感情)
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